今回は、「GOLD’S GYM(ゴールドジム)」の連邦倒産法第11条(チャプターイレブン)の申請に関する内容です。
アメリカ合衆国を中心に世界中で展開されているトレーニングジム。
1965年にボディビルダーのジョー・ゴールドがアメリカ合衆国カリフォルニア州ベニスビーチに第1号店を開業し、アーノルド・シュワルツェネッガーが出演した1977年のドキュメント映画『鋼鉄の男 ”Pumping Iron”』のヒットでフィットネスブームが巻き起こった。
2007年現在、カナダ、ロシア、インド、オーストラリア、日本、イギリス、オランダ、ドイツ、エジプトなど世界28カ国、650店舗以上、延べ300万人以上に利用されている。
日本でも幅広い層に人気のトレーニングジムですが、2020年5月5日にアメリカの本家ゴールドジムが倒産を申請しました。
そこでこの記事では、日本のゴールドジムへの影響について共有させて頂きます。
【コロナ】ゴールドジムが倒産(破産)を申請
全世界でのコロナウイルスの感染拡大に伴い、現在フィットネスジムは休業を余儀なくされています。
その影響もあり、2020年5月5日にアメリカの本家ゴールドジムが倒産を申請しました。
海外メディアの報道によると、アメリカの本家ゴールドジムが連邦倒産法第11条(チャプターイレブン)を申請したそうです。
連邦倒産法第11条は日本の民事再生法に類似したもので、経営陣はそのままにリストラをはじめとした各種経営再建を進めることが可能。再建計画は8月1日までに提出される予定とされています。
今回の倒産により全世界に700あるゴールドジムのうち、同社が保有する約10%の施設が影響を受ける見込み。
新型コロナウイルスの流行を受け、同社は3月にアメリカの施設をすべて一時休止したほか、4月には30施設の完全閉鎖を決定していました。
なお、社長兼CEOのAdam Zeitsiff氏はプレスリリースで「ゴールドジムが廃業しないことを100%明確にしたい」とコメント。
強力なブランドがあることを挙げ、何百万人もの人々にサービスを提供することに焦点を当てつつ、デジタルビジネスやライセンス事業を推進することで成長を目指すとしています。
【国内店舗】閉店の可能性や社員の解雇は?
今回のゴードジム倒産ニュースの要約は、以下の通りになります。
- 再建型の倒産法制である「米連邦破産法11条」が適応
- 清算型と異なり、事業継続が前提
- 財務健全化のため直営30店舗を閉鎖
- 今後はデジタルやプログラム事業を推進
- 世界のフランチャイズ店舗事業は継続し拡大していく
この米連邦破産法11条は「企業の死」を意味するものではなく、第11条のタイトルが「Reorganization(更生)」であることからも分かるように、その手続きは経営破綻した企業を消滅させるのではなく、事業を継続しながら再建を進めるというもので、日本の「民事再生法」に相当します。
倒産の手続きを定めた米国の法律で、日本の民事再生法に当たる。
原則として旧経営陣が事業を続けながら、負債の削減などを進める「再建型」の規定で、申請後に会社が再建計画を提出し、一定以上の債権者の賛成を得たうえで、裁判所が認可すれば計画が実行される。
手続きが始まると、通常は親会社の連結決算の対象から外れ、損失が出ても親会社の決算に直接影響しなくなる。
さらに、日本のゴールドジムは「株式会社THINKフィットネス」が本家とマスターフランチャイズ契約を結んで展開しています。
アメリカの発表では、全世界で700店舗あるフランチャイズの中で10%相当である70店舗が影響を受ける(実質的な閉鎖)としています。
以上のことから、この倒産が直接すべての国内店舗に影響することはありません。
焦点はこの倒産発表ではなく、「三密の予防でスポーツジムの営業が困難」という点です。
日本は「自粛警察」という言葉が生まれている異常状態なので、営業を再開した場合、自粛警察などによる嫌がらせや抑圧を受ける可能性があります。
緊急事態宣言も5月4日の首相会見で延期が決定しました。
政府の目だけではなく自粛を強要する人の目も増えているので、ジムの利用者に寄り添うことも難しく、日本の店舗も今後閉店していく可能性は充分にあると思います。
【Twitter】世間の意見や反応は?
今回の倒産発表に関して、Twitterでは様々な意見が投稿されています。









まとめ
今回は、ゴールドジムの倒産について共有させて頂きました。
「チャプター11」は、経営が行き詰まった企業の処理を定めた連邦破産法の中の第11条のことですが、2008年9月のリーマン・ブラザーズの経営破綻が「Lehman Brothers filed for Chapter 11」と伝えられたように、「チャプター11」という言葉が「倒産」や「経営破綻」とほとんど同じ意味で使われることが多いのは確かです。
しかし、ゴールドジムは「廃業はない」と宣言したようなので、経営破綻の意味でのチャプター11ではないのが唯一の救いです。
それでも日本の「自粛解除がいつになるのか」「解除してもジムは営業していいのか」という問題が山積みで、まだまだゴールドジムの悩みは尽きないと思います。
最後までご覧頂きありがとうございました。
下にスクロールで人気記事もご覧になれます。
コメント