今回は、毎朝の通勤で数多くの会社員が悩まされる「電車遅延」に関するニュースです。
私も社畜会社員時代に、電車が遅延してしまう場面に遭遇することが何度もありました。
首都圏の電車は数分の遅れは日常茶飯事で、駅員の方も大変な日々を送っています。
人身事故や天災による遅延などは以前からありましたが、最近では「お客様対応」も増加しています。
スマートフォンを線路に落として緊急停止ボタンが押されたり、混雑した車内での身体接触によるトラブル。
さらに女性専用車両のトラブルも取り沙汰され、通勤時は常に遅延の可能性が潜んでいます。
そこでこの記事では、電車遅延時の対応について共有させて頂きます。
【電車遅延】会社連絡の方法や手順の流れ
- 状況の確認
- 代替案の選択
- 経路と到着時間の計算
- 上司に連絡
- 指示に従い最善策で行動
電車が遅延した場合、会社の上司に連絡する必要があります。
電車遅延による遅刻の場合は、自身が置かれている状況に合った連絡方法を考え、電話とメールを使い分けます。
普段の通勤用の路線が動かず、乗換えや振り替えで勤務先へ向かうことになりますが、何時着になるかの目安を調べて計算し、現在の状況と解決案を簡潔かつ明確に話し、会社到着までの予定について報告します。
「電車遅延による遅刻だから自分に非がない」と連絡を入れないのはタブーになります。
プロジェクトやお顧客の資料を所持している場合は、最悪の場合携帯のカメラで撮影し、上司へ添付送信することも必要になるかもしれません。
とにかく迅速に連絡を行い、上司の指示を仰ぐことが重要です。
【報告の仕方】電話,メール,LINEのテンプレート
電車遅延による遅刻に連絡は、基本的に「電話」を使用します。
ビジネスマナー的に、直属の上司に「会社の始業時間前」に連絡するのがベストになります。
しかし現在置かれている状況や、職場のルールによって報告方法は変わってくるので、自分に合った連絡方法を選択して下さい。
電話連絡
会社への報告や連絡は、基本的には「電話」が好ましいとされています。
その際に手順で紹介したように、何時に出社できるかを伝えるのがポイントとなりますが、実際にそれよりも更に遅れる場合、再度電話連絡が必要になる可能性もあります。
遅刻の連絡をする場合、単純に「遅刻します」とだけ伝えるのはビジネスマナーとしてNGになります。
電話連絡の際は、必ず「代わりに○○路線(又はタクシー)を使用します」「○○時頃着きそうです」など、「見込み時間」を報告しましょう。
電話での連絡の仕方は、普段上司と会話するように簡潔に行います。
「現在○○による電車遅延が発生し、○○で停車しています。代わりに○○を使用し、○○時には出社できると思います。もし予定時間を過ぎてしまう時は再度ご連絡致します。」
このようなテンプレートに加え、商談やプレゼン、会議などの予定の調整について上司と相談し、指示を仰ぎます。
メール連絡
電話での連絡が一般的になりますが、電車遅延はメールでしか連絡できないケースも多々あります。
電車内での電話連絡はマナー違反で、そもそも満員電車では電話連絡するスペースが確保できない可能性が高いです。
そのような場合は、以下のように要点をまとめてメールを送信します。
件名:電車遅延のため遅れます/(自分の名前)
△△課長(役職名)
おはようございます。(自分の名前)です。
現在、出勤途中なのですが、
△△線△△駅近くで起きた列車事故の影響で、
全線不通により出社が遅れそうです。
申し訳ございません。
本日予定の○○社への提案資料ですが、
社内××にて保管しておりますのでご確認ください。
なお、~~時頃開通見込みとのことですので、
直接○○社へ出向く予定です。
ご迷惑おかけ致しますが、ご対応何卒よろしくお願い致します。
(署名)
引用|キャリアパーク!ビジネス
LINE連絡
現在はLINEなどのコミュニケーションツールが普及し、連絡の簡素化や時間短縮の為に使用している企業が増えています。
上司への連絡がLINEの方も多いと思います。
私の体験談では、個別ラインによる連絡と、グループラインでの連絡の2パターンがありました。
個別ラインでは、メール連絡と同じような文章構成で送ります。
問題はグループラインですが、これは上司やチームとの関わり方や関係性によって対応が異なります。
課やプロジェクトチーム内でグループラインが作成されている場合、個別よりも砕けた雰囲気で連絡が交わされている可能性があります。
個別に連絡が取れず、急ぎで報告する場合に使用すると効率的になります。
おはようございます。〇〇(名前)です。
台風による電車遅延のため、到着時刻より15分遅れる可能性があります。本来電話報告をするべきですが、電車が〇〇間でストップし、現在電話ができる状況にありません。
もしこちらを先に見た方がいらっしゃれば、お手数ではございますが社内で共有して頂けますでしょうか。
宜しくお願い致します。
しかし、余程フランクな関係である場合を除き、グループラインでの連絡を使用することは少ないかもしれません。
【遅延証明書】何分から受け取りが可能?
会社によってルールは異なりますが、電車遅延の場合は「遅延証明書」を貰うことが基本になります。
必ずしも取り合ってもらえるとは限りませんが、遅延証明書によって遅刻控除を免れる可能性もあります。
一刻を争う状況以外は、遅延証明書をしっかりと確保するようにしましょう。
受け取り方法は以下の通りになります。
- 該当路線の各駅の窓口で受け取る
- 該当路線の各駅で配布しているものを受け取る
- 鉄道会社のHPに掲載されているものを印刷する
- 自動改札機で発行する
さらに、各路線で遅延証明書が発行される時間が異なります。
- JR東日本……JR東日本の対象路線でおおむね5分以上遅れたもの
- 小田急電鉄……小田急線の運行が5分以上遅れた場合に発行
- 京王電鉄……京王電鉄の社線に5分以上の遅延時間が発生した場合に発行
- 西武鉄道……西武線の運行が5分以上遅れた場合に10分単位に切り上げて発行
- 東武鉄道……5分以上の遅れが発生した場合に10分単位に切り上げて発行
- 京成電鉄……5分以上の遅延時間が発生した場合に発行
- 東京急行電鉄……5分以上の遅れが発生した場合に発行
- 京浜急行電鉄……該当路線の運行が5分以上遅れた場合に発行
- 東京メトロ……5分以上の遅延に対して発行
- 都営地下鉄……5分以上の遅延が発生した場合に発行
遅刻扱いで会社や上司に怒られる?
電車遅延は、遅刻扱いにされたり上司から怒られるという方もいるようです。
こちらに関しては、結論から言うと「会社のルール」によって異なります。
社員側からすると「不可抗力で自分の責任ではない」と思う方がほとんどだと思いますが、会社側からしても遅延の責任は会社にありませんし、遅刻を容認する義務もありません。
労働契約法第6条に「労働契約は、労働者が使用者に使用されて労働し、使用者がこれに対して賃金を支払うことについて、労働者及び使用者が合意することによって成立する。」との記載があります。
また、「労働の提供がない場合には賃金を支払わなくてよい」と言ったノーワーク・ノーペイの原則があります。
ノーワーク・ノーペイの原則によって今回題材に上がっている電車の遅延による遅刻はもちろん、病気や怪我などが理由で遅刻した場合も会社は労働者である社員に対して賃金(給与)を支払う義務は法律的にもありません。
引用|社会人の教科書
そのため道徳観を抜きにすれば、電車の遅延に限らずどんな理由があるにせよ、働いていない分の賃金を支払う義務や責任は会社には無いと言えます。
そこで、基本的には「就業規則」を確認することが必要になります。
「遅延による遅刻がどういった扱いになるか」は、就業規則に書いてある可能性は高いです。
「遅延が発生した場合でも遅刻扱いとする」「ネットで発行された遅延証明書は認めない」など記載されていることを確認し、対応を考えましょう。
遅延などの理由に関係なく遅刻した場合に、「半休扱い」や「一日欠勤扱い」にする会社が存在する場合があります。
しかし労働基準法第91条では、「就業規則で、労働者に対して減給の制裁を定める場合においては、その減給は、一回の額が平均賃金の一日分の半額を超え、総額が一賃金支払期における賃金の総額の十分の一を超えてはならない」という法律があります。
平均賃金は会社が指定した土日などの休みである「公休日」を含めず計算するため、遅刻による半休扱いや一日分が欠勤扱いになることは、労働基準法第91条に違反しています。
違法行為は、「就業規則」に記載されていても従う義務は無いので注意しましょう。
まとめ
今回は、電車遅延の連絡について共有させて頂きました。
予期せぬ遅延は防ぎようがなく、「早く家を出ろ」の一言では片付けられないような気がします。
遅延証明書を発行するのはその駅の駅員の裁量によりますが、「家を早く出ればよいレベルの遅延程度ではそもそも遅延証明書なんて出ない」という駅関係者の方も多く、5分程度の遅延だったら間に合う方も多いと思います。
しっかり遅延証明書が発行され、疲弊しながらも会社に到着した社員を温かく迎える社会になって欲しいと思います。
最後までご覧頂きありがとうございました。
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